東京高等裁判所 昭和63年(ラ)242号 決定
民事執行法一〇条七項但書により職権で調査するに、本件建物の買受人である有限会社共同不動産は、原審において抗告人に対しては田中恒雄と共同して本件建物の一部である三階部分(床面積二九・四一平方メートル)に限って引渡命令の申立てをしたところ、原決定は抗告人の占有部分を本件建物の三階部分と認定しながら、本件建物の二階及び地下一階部分(床面積いずれも三三・三九平方メートル)についても抗告人に引渡しを命じたものであって、これは処分権主義を定めた民事執行法二〇条、民訴法一八六条に違反し原決定に影響を及ぼすものであるから、原決定中抗告人に本件建物の二階及び地下一階部分の引渡しを命じた部分は取消しを免れない。
(舘 牧山 小野)